複合機など事務(OA)機器リースの基礎知識

複合機など事務機器の導入または入れ替えをお考えの場合、現金で買取るのか、それともリース契約にするのか? その判断が必要です。

激変する経済情勢下では、資金的に無理なく、しかも必要な時期にタイミングよく新鋭設備を調達することが生産性向上を図るうえでリース契約によるメリットは大きいといえます。

有限会社ワールド・エンビジョンの過去3年間の統計では、約98.9%のお客様がリースで事務用機器を導入されています。

 

 

リースとは?

お客様が希望する物件を、リース会社がお客様に変わりメーカーや販売店から購入し、お客様に対して比較的長期間にわたって貸与することをリース契約といいます。

リース契約のしくみと特徴

事務機器リース契約のしくみ

 

■資金の効果的運用

購入する際のように、一時的に多額の費用を必要としませんので、資金の固定化を防ぎ効率的な運用ができます。

 

リース料は経費として処理

税務上認められた期間であれば、リース料の全額を経費で処理することが可能です。また、法定耐用年数より短い期間でリース期間を設定できるため、償却期間を短縮することが可能となります。

 

■予算制度のネック解消

予算制度に拘束されて、機械・設備を購入しにくい場合でもリ-スなら容易に導入でき、予算を効率的に活用できます。

 

■機械設備の陳腐化防止

技術革新の激しい現在、経済的耐用年数を考慮した期間でリ-スにすれば、常に最新の製品を使用でき、機械・設備の陳腐化を防ぎます。

 

■借入れ枠の温存、迅速な契約手続き

  1. リ-スは銀行借入枠とは別枠で、通常は担保を必要としません。
  2. 借入よりも契約手続きが迅速のため、設備投資のタイミングが遅れるリスクを回避できます。

 

■事務の合理化

  1. 購入手続、固定資産税の計算・納付、保険事務等の繁雑な事務負担の必要がありません。
  2. 中小企業のお客様はリ-ス料は全額経費として処理できますので、税金面で有利なばかりでなく固定資産に計上されませんので財務比率を悪化させません。

 

■コストの把握

リ-ス料は月々一定ですので、リ-ス期間中は計画的なコスト管理ができます。

 

■環境関連法制への適切な対応

リ-ス物件はリ-ス会社で廃棄物処理法、薬事法など新たな規制に適切に対応した処理を行います。

■契約基本概要
商品ユーザーが希望する物件を自由に選択できる
契約期間3年~7年(事務機器の場合は主に5年)
所有権リース会社
納税・保険リース会社
中途解約基本不可(中途解約の場合は残債一括支払いにより成立)
契約期間終了後再リースまたはリース会社に返却

 

リース・レンタル・クレジットの違い

 リースレンタルクレジット
対象物件ユーザー指定の新品物件レンタル会社所有の物件(中古も含む)ユーザー指定の新品物件
契約形態賃貸借契約賃貸借契約割賦売買契約
物件所有権リース会社レンタル会社代金完済時に買主に移転
契約の期間比較的長期
(事務機器は5年程度)
比較的短期任意設定
(5年以内が一般的)
事前の審査ありレンタル会社によるあり
契約金額物件価格×リース料率
(期間・審査結果による)

一定の料金設定
(レンタル会社による)

物件価格×クレジット料率
(期間・審査結果による)
途中解約原則不可
(残金一括返済し返還)
原則不可
(レンタル会社による)
原則不可
(残金一括返済で可)
保守契約使用者レンタル会社または
契約使用者
買主
契約終了後返還または再リース返還買主に所有権移転

リース月額の算出方法

機器オプション構成やお値引きなど最終の契約金額に対し、リース料率を掛けた額が月額のリース料金となります。
 

契約金額  ×  リース料率※1  =  月額リース金額


※1  リース料率はお客様の業歴や業績、国内経済状況などにより変動します。 
   5年(60回)の場合 1.9% ~ 1.95% 
   6年(72回)の場合 1.6% ~ 1.65%

 

事務機器 新規導入の場合

5年60回 機器契約金額 550,000円の場合
 

 契約金額×リース料率月額リース金額 
 550,000円×1.9%10,500円  

上記のように計算し、月額10,500円となります。(10円未満は切り上げ)

 

お支払総額 : 10,500円 × 60回 = 630,000 円

契約金額との差額 : 630,000円 - 550,000円 = 80,000円

この80,000円には、リース会社の手数料・保険料・固定資産税・金利などが含まれます。

リース期間中の買い換えの場合

リースは基本的に契約の途中解約はできません。

入替えの場合は、リース残金を一括でお支払頂く必要があります。
その方法として、

①現金で一括お支払いする
②新しい機器の契約金額に前リース残金を上乗せして新たにリース契約を締結する

一般的には②を選択されるケースが多いです。この場合、残金を機器販売会社から前リース会社に支払う処理が必要となります。機器販売会社とリースを契約するときに「残金処理の流れ」を必ず確認しておきましょう。

 

5年60回 販売機器契約金額 550,000円、残リース総額 77,000円の場合
 

    (契約金額  +  残リース総額) ×  リース料率 = 月額リース金額

(550,000円  +  77,000円) ×    1.9%    =     11,900円 


上記のように計算し、月額11,900円(税別)となります。

   

リース契約時の必須確認事項

複合機・複写機(減価償却資産)の法定耐用年数は5年と定められていますので、そのリース期間は5年が主流です。

しかし、物件により6年や7年の契約を締結することも可能です。そのメリットとして、支払総額は増えますが月額金額を低く抑えることができるからです。
 

 

リース契約の確認事項

1.契約期間は何年か?

価格交渉の結果、「2回めの見積書は6年契約になっていた!」という事が稀に。
(月額は安くなっているが支払総額は高くなっているのです)

それは販売する立場からすると5年契約より6年契約の方が月額リース金額を安く見せることができ、容易にクロージングにもちこめるからです。

契約期間にかかわらず4年経過した頃から次第に老朽化が進み、次の入れ替えを検討する時にはリース残金がたくさん残っていて後悔するという事が少なくありません。

昨今、見積り合せをすることは珍しいことではなくなりました。複数社と比較する時は、リース月額だけではなく、その期間は何年なのか? の確認が必要です。
 

2.リース料率は高くないか?

月額 ○○,○○○円、これって高いの安いの? 
見積り総額は安くても、リース月額を算出するリース料率は適正なのか?
今一度、確認して見るべきでしょう。 

  月額リース料金 ÷ 契約金額 = リース料率 (※1)
※1 :リース料率はお客様の業歴や業績、国内経済状況などにより変動します。

現在、1.85% ~ 1.89%(5年60回)が標準的です。


3.前リース残金の処理は?

「残リース金額は当社が処分します」と言う、業者の言葉の真意を確認!

 残金を営業マンが持ってくれるはずもなく、金額によっては販売会社が全額負担するのは不可能。

本来リース期間中の入れ替えの場合、通常、前リース残金を新たに契約するリースに上乗せし計算します。
買い換えの場合のリース月額の算出方法はこちら
 

※特に要注意!

新リース契約に上乗せし契約をした場合、前リースの引き落としは当然終わります。

しかし! 新しい契約の引き落としがスタートしたにも関わらず、前リース月額も引き続き引き落としされていた! という事が稀にあります。

これには要注意です、新しい引き落としが始まったら、しっかり確認を。

保守契約(カウンター料金・チャージ料金)の確認

1.保守(カウンター料金・チャージ料金)

毎月のコピーボリューム(ご利用枚数)が判るようであれば、新しい機種の契約単価では月間どれくらいの保守金額が必要なのか? 今までの機種と比較してのメリットは? 等を確認しておきましょう。


2.トナー料金はどうなの?

トナー料金は保守契約(カウンター料)に含まれるのか、含まれないのか?
とっても重要な項目です。
保守契約の形態によってさまざまですが、京セラミタ のコピーチャージ方式ではトナー料金が含まれることが一般的です。
他メーカー、XEROXのトータルサービス方式・RICHOのパフォーマンスチャージ方式・Canonのメンテナンスギャランティー方式等はトナー込みの場合が一般的です。確認しておきましょう。

 

3.保守契約に期間制限や枚数制限が付いていないか?

通常メーカー保守の有効期間は、コピーセット・コピーチャージ契約(京セラミタ)の場合、機械の初回設置後5年間です。5年経過後は再契約となり、複写機保守サービスに必要な補修用性能部品の保有期間は製造中止後7年間、または販売終了後5年間となっています。(補修用性能部品とは、その製品の機能を維持するために必要な部品です。)
しかし、導入時に契約した保守契約に期間制限や枚数制限(契約書裏面に極小の文字で書かれていた)があり、導入後何年か後にカウンター単価以外に高額な料金を請求された。というようなことがごく稀にあるようです。
念のために、担当営業マンに確認しておきましょう。
 

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